チームでやることの価値は我に張り付いた思い込みという枠の外に出られるということだ

複数の仲間とプロジェクトを組む話し合いをすることになる

英語ではこれdiscussion （議論）と言うが

discussion はdebate（論破）とは違って

「意見を交換する」という意味合いがある

とはいえ複数の人間が「意見交換」を続けていると

「意見を戦わせる」ことに発展する

そんなとき人は自分の枠の外に出るのは容易ではない

枠の中はとても居心地が良くてかつ安全だからだ

人はたいてい正当性を主張してそのテリトリーを守るか

人を説得してテリトリーに引き込み領土を広げるかする

いずれにしてもこれが

「自分が正しい」という言葉の領域なのだ

人間であることの素晴らしさは、意見を戦わせている最中に、以下のような発見に遭遇することがあることだ

「なるほど、そうともいえる」

「それは新しい可能性があるかもしれない」

「ここはひとついったん自分の意見は手放してみよう」

「聞いてもよくわからないが、やってみないとわからないからやってみよう」

こうして人は「自分が一番正しい」と信じていた枠の外に自ら出て行く

ディスカッションの価値はここにあるが

できる人とできない人がいる

私はこの能力を「知性」と呼んでいる

英語ではこれをsurrender（明け渡す/引き渡す）という。

私の好きな言葉だ。